千葉明徳学園は2025年に100周年を迎えます 寄付のお願い

学園ニュース

学園ニュース 2025年11月号(300号)

【法人事務局】

■◆■法人事務局 企画管理課長 海老沢 太郎■◆■

 10月25日(土)、中高体育館にて本学園創立100周年記念祝賀会を開催いたしました。
 当日は、本学園教職員・元教職員・卒業生をはじめ、県内私立学校関係者、取引業者、そして千葉県知事 熊谷俊人 氏を含む、約320名の皆様にご参加いただきました。
 通常の祝賀会は、代表者挨拶や来賓挨拶が続く“儀礼中心”の構成が一般的です。しかし、明徳の100周年は、ただの式典にしない。その強い思いから、本祝賀会は“見て・聞いて・感じる”体験型の構成へ大胆に舵を切りました。

創立者・福中儀之助先生が「蘇る」─明徳100年の原点に触れる演出
 壇上では、創立者・福中儀之助先生が現代によみがえる演出が行われ、現理事長との対話が実現。100年前の理念と現代の教育が一本の線でつながる瞬間に、会場は静かに引き込まれていきました。

100年タイムカプセル、そして1000年の未来へ─
ドローンが映し出す“次の世代へのメッセージ”
 祝賀会では、100年タイムカプセルの埋設地 創立者像付近を、さらに第2グラウンドにある、1000年カプセルの埋設地を、ドローン映像でリアルタイムに紹介。体育館のスクリーンに映し出された映像は、まさに「過去から未来へ伸びる明徳の時間軸」を象徴するものでした。
 また、当日はあいにくの空模様で、直前まで飛行可能かの判断がつかない状況でしたが、開始直前に雨が収まり、無事に飛行を実施。会場では「天も明徳に味方した」と感じられる、印象深いシーンとなりました。

そしてフィナーレへ─
Meitoku Mars Academy(火星)の生徒が地球に降り立つ 特製アニメーション
 祝賀会のフィナーレでは、“Meitoku Mars Academy の生徒たちが、1000年後の地球へ帰還し、タイムカプセルを開封する”という壮大な物語を描いた特製アニメーションを公開しました。氷河期を迎えた地球から火星へと活路を見いだし、明徳が未来に向けて学校機能を移設する―。この理事長の未来予測をベースに制作されたアニメーションは、想像を超える完成度で、会場からは驚きと歓声が上がりました。
 100周年という“現実の節目”に対し、「1000年先まで教育を託す明徳」を鮮烈に印象づける、まさに明徳らしい締めくくりとなりました。
 100年の節目に、明徳は“未来への挑戦”で応えました。創立者の理念と、1000年先の物語が同じ舞台で息づいた——それが今回の祝賀会です。
 明徳はここから加速します。100年の学園ではなく、“100年目から動き出す学園”へ。
 この先の明徳を、みんなで作っていきましょう。
  


【中学校】

■◆■千葉明徳中学校 教諭 岡村 惟央人■◆■

 11月3日~6日の4日間、千葉明徳中学校13期生は奈良・京都方面へ修学旅行に行ってまいりました。
 昨年度の修学旅行では、感染症により体調を崩す生徒が多く見られましたが、今年度は参加予定者全員が無事に東京駅から新幹線に乗ることができ、安心して出発することができました。

 〔1日目〕 新大阪駅到着後、バスで奈良の法隆寺へ向かいました。到着時にはあいにくの豪雨に見舞われましたが、世界最古の木造建築の迫力とガイドの方の詳しい説明を聞いているうちに雨も止み、仏教文化の奥深さを感じることができました。続いて訪れた東大寺では、大仏殿を見学し、何人かの生徒は大仏の鼻の穴と同じ大きさと言われる柱の穴くぐりにも挑戦しました。楽しそうな表情が印象的でした。

 〔2日目〕 午前中は、明日香村でレンタサイクルを利用し、石舞台古墳や飛鳥寺など歴史的史跡を巡りました。広い田園地帯を風を切って走り抜ける時間は、古代の歴史を身近に感じられる貴重な体験となりました。教員やガイドは電動自転車、生徒は普通の自転車でしたが、坂道での生徒の元気な走りに中学3年生のたくましさを感じました。午後は京都へ移動し、三十三間堂を見学しました。1001体の千手観音像が並ぶ光景は圧巻で、それぞれ表情が異なることに驚きを隠せませんでした。生徒たちは仏像を見ながら友達に似ているものを探したり、ポーズを真似したりと、生き生きと楽しむ姿が見られました。

 〔3日目〕 京都市内の班別自由行動では、清水寺、金閣寺、嵐山などを訪れました。班の中には、前日の意見の食い違いを話し合いで解決し、より強い絆を深めた生徒たちもいました。また、現地の方におすすめのスポットを尋ねて訪れた班や、人助けをして集合に遅れそうになった班など、3年間の成長を実感する場面が数多く見られました。

 〔4日目〕 最終日は、一般公開されていない宗仙寺で座禅を体験しました。座禅に対して厳しいイメージを持つ生徒もいましたが、実際には希望者が挙手して警策を受ける仕組みで、多くの生徒が真剣に取り組んでいました。ご住職様のお話も心に響き、「禅」の精神について理解を深める貴重な機会となりました。その後は宇治の平等院鳳凰堂を見学しました。10円玉で親しんでいた建物を実物で目にし、建築美の壮麗さに感動しました。

 今回の修学旅行は大きな事故や怪我もなく、保護者の皆さまの送迎や事前準備等の温かいご支援のおかげで、全行程を無事に終えることができました。生徒たちは学校生活だけでは得ることのできない学びと経験を重ね、今後の人生の糧となる大切な時間を過ごすことができたと確信しています。
  


【浜野】

■◆■明徳浜野駅保育園 保育士 今井 綾子■◆■

 本園では、ここ近年の猛暑の影響で、夏には戸外に出て遊ぶことができません。
 このような環境の中で、今年のさくら組(3歳以上児)から「おばけブーム」がやってきました。その様子を見て、未満児クラスでも紙芝居を楽しんで見るようになり、ブームはさらに広がっていきました。
 そのような子どもたちの姿もあり、10月のおたのしみ会では「みんなのストーリー&ひろがるイメージ」というテーマのもと準備を進め、子どもたちと盛り上がっていました。しかし、開園以来初の雨天中止となり、職員一同ショックが隠せず、涙ながらに保護者へ中止のメールを送りました。
 そして、その日のうちに、職員全員で子どもたちの「見せたい」、保護者の「見たい」、私たちの「見てほしい」という気持ちをどのように叶えていくのかを話し合い、早急な対応として、各クラスでおたのしみ会の雰囲気が感じられるよう、日々の様子を発信する壁新聞を作りました。その後、11月に臨時の保育参加を行うことにしました。
 本園は園庭がないため、近隣の公園内でも他の方に迷惑をかけることなく、当日と同じような活動が行えるよう保育への取り入れ方を工夫しながら、私たちも悲しい気持ちを切り替えて保育に努めました。
 おばけブームが続く中、ハロウィンの時期を迎え、おばけや魔女になりきりたい子どもたちと衣装作りをし、何日もかけて作った衣装を着た子どもたちの笑顔は、とても輝いていました。それに加えて、私たちはハロウィン本来の意味である収穫祭をどのように子どもたちに伝えるかを考え、春に子どもたちと一緒にプランターに植えたさつま芋がちょうど食べごろとなり、子どもたちと収穫をしました。今は園内のカウンターに飾られています。
 そして11月の下旬には、1年に一度の明徳学園への遠足が待っています。例年、理事長ご夫妻にご協力を頂き、焼き芋パーティーと学園内の自然探索は、子どもたちが大好きな行事の一つで、毎年とても楽しみにしています。
 私たちは、一つの行事が終わったらおしまいではなく、年間を通してつながりのある保育を心がけています。子どもたちが行事を楽しみにする気持ちに寄り添いながら、職員全員で「子どもを真ん中にして考える」ことを大切にしています。
 


【短大】

■◆■千葉明徳短期大学 講師 井上 裕美子■◆■

 育ちあいのひろば「たいむ」は、千葉明徳短期大学内にある子育て支援施設です。
 未就園児の0歳から2歳の子をもつ親子を対象に、平日10:00〜12:00に実施しています。前期は、保育内容演習を受講する1年生が見学に来てくれました。後期は主に池谷ゼミの学生のみなさんもボランティアで来てくれています。
 また、池谷ゼミの学生が今年も「いもほり」を企画してくれたことから、今年も実施しました。今年度は、たいむの利用者のみなさんのほかに、附属幼稚園の2歳児の子どもたちもお誘いしました。一緒にいもほりを体験し、にぎやかな一日となりました。
 実際に0歳〜2歳の子どもたちが芋を掘るときの姿を見て、「どのような声掛けや援助が必要なのか」を、子どもたちの姿から学ぶことができました。やはり、実際の姿を見ることや、学生自身が体験しながら感じることで、理解がより深まっていくのですね。たいむの活動が、さまざまな人の“育ちあい”の場所であることを実感しました。以下に学生の感想を掲載します。
【学生の感想】
 ただ「お芋あったよ」と声をかけるだけでは、最初は近付いてくれなかったり取ろうとしなかったけれど、子どもの前で少し出ている芋を揺らしたり、周りの砂を避けて芋がよく見えるようにすると取っていたのを見て、「2歳までは自分の目で視覚的に確認できることが大事なのだ」と気づきました。
 立って見ているだけの子どもには、他の子どもが取ろうとしているときに「〇〇くん、そのスコップで芋取るの手伝ってくれる?」と声をかけると参加してくれました。その後も私の近くにずっといて、「ないねえ」と言いながら探したり、他の子どもがやっていると「よいしょ、よいしょ」と私の掛け声を真似しながらスコップで手伝ってくれました。自分では取っていなかったので、少し経ってから「〇〇くん、引っ張って!」と声をかけると自分で取って、嬉しそうな笑顔を見せてくれて、私もとても嬉しかったです。
 子どもたちは芋を取ると、周りの学生や先生、保護者に笑顔で見せていて、「もっと子どもたちに取らせてあげたい」という気持ちがどんどん大きくなりました。子どもたちの楽しそうな笑顔を見ることができて、私自身も楽しかったです。
 いもほりを行っていくと、子どもたちがそれぞれに楽しむ姿が見られました。芋に夢中になってツルを引っ張ったり、掘って探し出す子、虫を集め始める子、砂を固めて遊ぶ子など、一人ひとりが思い思いの楽しみ方を見つけて夢中になっている姿がありました。
 「ここにあるよ!」と学生が伝えると、近寄って一生懸命掘り進める姿もあり、取れた芋を保育者や周りの大人に嬉しそうに見せるなど、芋を取れた喜びを行動で伝える様子が見られました。喜びを共感できる相手とともに自然に触れる活動の大切さを、子どもたちの表情から感じることができました。


【本八幡】

■◆■明徳本八幡駅保育園 保育士 松本遥、設楽裕子、堀内美里、金澤萌■◆■

 3・4・5歳児を受け入れ始めて3年目になり、11年ぶりに【きらりんぴっく】を開催しました。
 年度初めから、どんな競技を取り入れるかに始まり、内容やねらいを決める話し合いを重ね、子どもが楽しむことができることを大前提に計画を立て、当日までに子どもたちの期待値を上げていきました。
 忍者修行というテーマをもとに、体を動かす遊びを通して、人前に立つ緊張感や達成感、勝負に対する意識、そして子どもの心や運動面の成長を共有する時間として、きらりんぴっくを開催しました。
 忍法・色替えの術という対抗戦では、親 VS 子の競技ということもあり、「絶対に負けないぞ!!」という気合が5歳児には練習から入っており、当日もその気合のまま勝ち進み、大喜びする姿が見られていました。
 リレーでは、当日までの練習で負けが続いていたチームが勝ち、ドラマが生まれる一方で、負けたことを悔しがり涙を流す子どもの姿もありました。
 終了後は、学年ごとに思い出画を作成し、園内に掲示するなど、参加した学年だけでなく、0・1・2歳児の子どもや保護者とも共有し、余韻を楽しんだ行事となりました。


【やちまた】

■◆■明徳やちまたこども園 保育教諭 毛利 百花■◆■

 私の担当する1歳児クラスでは、友だちや保育者の名前を呼んで笑いあったり、簡単な言葉を使いながら、一生懸命自分の気持ちを話したりして、日々楽しく園生活を送っています。
 最近、園庭の木々が葉を落としたことで、落ち葉集めを楽しむことが増えてきました。たくさんの落ち葉を拾っていると、穴が開いている葉があることに気がつき、覗き込む子がちらほら。一緒に覗いてみると友だちが見えて、嬉しそうにする姿がありました。
 また、「赤」「黄色」と見つけた葉っぱの色を保育者に教えてくれることも増え、いろんな色を見つけては、とても喜んでいました。
 散歩に出かけると、飛んでいるトンボを発見!「お~い」と呼びかけて手を振っていました。この経験から、子どもたちと手形でトンボやコスモスを作り、クラスに飾っています。飾ってあることが嬉しいようで、指をさしては「私の!」とニコニコしています。
 これから冬に向けて、霜柱や氷など、また違った自然物が見られるようになってくると思います。園の探索や散歩に行き、子どもたちと見つけたものを共有し合いながら、季節を感じていきたいと思います。


【幼稚園】

■◆■千葉明徳短期大学附属幼稚園 保育教諭 菅野 佐知子■◆■

 幼稚園の山の園舎では、1~2歳児の保育が行われています。
 長い時間を過ごす子も多いため、幼稚園の教育と共に、保育の部分も重要となっています。
 子ども達との触れ合い、かかわりの持ち方を考えながら日々を過ごすことはもちろん、保護者と共に子ども達の成長を感じ、信頼関係を築くことにも重きを置いています。
 山の園舎では、暑くても寒くても戸外遊びを全身でおもいきり楽しむことを保育の中心としています。恵まれた広い敷地や自然を生かした学園の中で過ごすことは喜びであり、子ども達の心身の成長に繋がっていると考えています。
 さらさらした砂を触り、次に水を混ぜてみて感触の変化を楽しんだり、金木犀の香りに気づき、「いいにおい」と香りの元を探してみたり、鳥のさえずりを聞きながら上を見上げ、空の雲や風の流れにも気が付いたり…。五感を刺激することで、様々な能力の発達を促し、豊かな感性や知覚を育み、想像力を豊かにしていけるような保育を目標としています。
 今の時期は、園庭で過ごすだけではなく、学園内の散歩にも出かけ、柿やみかんが実っているのを見たり、きれいに色づいた葉やどんぐりを拾ったり、子ども達にとっての宝物をたくさん集め、楽しんでいます。
 今後も、学園内で学生や教職員の方々との触れ合いを子ども達と一緒に楽しみながら、私達自身も日々豊かに過ごしていきたいと思っています。

Copyright © CHIBAMEITOKU All rights reserved