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3学期終業式

2021.03.23

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 満開の桜と共に,2020年度を終えることができました。
 
手前味噌ですが,コロナ禍の中,明徳生は本当によく頑張ったと思います。2021年度も素晴らしい学校生活,そして思い出を創っていきましょう。新年度に向けて充実した春休みとなりますように。
 
以下,本日の校長講話です。
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 いよいよ本日をもって2020年度が終了します。
 さて,この1年間は,皆さん1人ひとりにとって,どんな1年だったでしょうか。とにかくこの1年は,日本全体が,そして世界がコロナ禍の中でこれまでに経験したことのない,多くの制限を余儀なくされた本当に辛い1年でした。ワクチン接種は始まりましたが,まだまだしばらくはこの状況が続いていきます。しかし,2学期の終業式でも申し上げましたが,新型コロナとの闘いは,必ず終わりがあります。このトンネルの先に新たな未来が待っていることを確信し頑張っていきましょう。
さて,つい先日3・11東日本大震災から10年が立ちました。1ヶ月前くらいから,テレビ等でも10年目の節目としての報道が目立ちました。実は,私は,その震災のあった年の4月から千葉明徳中高の校長に就任しました。私はその年の,7月・8月そして12月と3回に亘って東北に足を運びました。
今日は,その時,私自身が感じた震災の記憶を少しお話しすることにします。それは,2011年の7月に災害ボランティアとして岩手県の大槌町というところに行った時の話しです。3泊4日のボランティアバスツアーで,行き帰りは夜行バスという強行軍でした。夜,千葉を発ち,私たちを乗せたバスは,早朝に釜石市からトンネルを抜け大槌町に入りました。一瞬,目を疑いました。ここに町があったということが信じられないような光景が広がりました。瓦礫の山,スクラップ状態の車の山,骨組みだけ残った焼けこげた家々,一体,同じ日本の中で何が起こってしまったのだろうという思いと共に,この場所で多くの方がお亡くなりになったことを思い,手をあわせる以外出来ませんでした。
 その時の1日目の作業は,千葉県から贈られた菜の花の種を河川敷に咲かせようという『菜の花プロジェクト』というものでした。2日目は,町の中の瓦礫の片付け作業でした。テレビ等の報道では、『ガレキ』という言葉でみんな片付けられてしまっていましたが,実はそこにあったものは,3月11日までは,床だったり,壁だったり,家具だったり,そこには人々の生活そのものが詰まっている物ばかりでした。その日の昼休みに近所の高台まで上ってみました。そこには,『がんばろう日本』『がんばろう東北』という言葉が簡単には言えない光景が広がっていました。「実際に被災された皆さんは,一体この先この中で,何から,どうがんばれば良いのか?」という思いに胸が詰まりました。
 そんな中にあっても,現地の方々は復興に向け動き始めており,改めて人間の強さを知ることが出来ました。そして,そんな大変な状況のなかでもボランティアの我々にまで,思いやりと感謝の気持ちを頂き,逆に勇気づけられてしまいました。
 あれから10年が経ちました。つい先日も,その時私たちが訪れた大槌の町が映像で紹介されていました。住宅地は高台に移転され,外見的な復興は着実に進んでいるように見えました。しかし,あの震災で,一瞬にして肉親を亡くされた方々の心の復興は,10年が区切りではなく,一生消えることなく続いていることも報じられていました。私たちは,改めて同じ日本人として,そして人間として,地震や様々な災害に遭った被災地や人々に心を寄せていくことが大切であると感じました。そして,同時に災害は,常に自分の身に起こる可能性を秘めており,日頃からの防災への心構えをしておくことの必要性を強く感じたこの1ヶ月でした。
 さらに,もう1つ10年目を振り返ってみると,この千葉明徳中学校・中高一貫コースも誕生して,まもなく10年が経ちます。3・11大震災が起こったとき,1期生を迎える準備の真っ最中でした。結局,入学予定者説明会も出来ないままに,1期生を迎えたことを今もはっきり覚えています。あれから10年,千葉明徳中学校・中高一貫コースには,10年間という貴重な歴史が刻まれました。土と生命の学習・課題研究論文などの総合学習,林間学校・修学旅行・ハワイ研修旅行といった校外研修,明実祭や体育祭,合唱コンクール・マラソン大会・レシテーションコンテスト,百人一首大会などの豊富な行事,どれもこの10年の歴史の積み重ねの中で千葉明徳教育の伝統となってきています。そして,それぞれの取り組みの中で多くのドラマが誕生してきました。
 さらに嬉しいのは,来年度から1期生の1人が大学を卒業して,本校の教員として戻ってきてくれることになっています。
 そして今,改めて千葉明徳の10年間を振り返ってみると,中高一貫の6年間という時間が生徒の皆さんを大きく成長させる可能性に満ちていることを感じています。
 さて,間もなく新年度が始まり,皆さん全員が1つ上の学年に進級することになります。それでは,4月から皆さんの後輩が入学してきます。新入生は,現時点で高校生が中高一貫生も含め330名,中学生が62名、合計392名の新入生を迎える予定です。皆さんは,この春休み中に,きちんと自分自身の課題を整理し,次の学年へ進級していく決意を固めて来てください。そして,入学してくる後輩の皆さんにとって憧れの先輩として,新入生を迎えて欲しいと思います。
 それでは,新年度4月6日の始業式に,全員が気持ちを新たに元気に臨んでくれることを期待し,2020年度を終了するにあたってのお話しとします。
 
千葉明徳中学校・高等学校
校長 園部 茂