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2学期終業式

2020.12.23

中学校校舎②b.jpg
 終業式は放送で実施し,校歌も歌わずに聴くのみとしました。また,生徒会役員選挙の投票(オンライン投票)を行い,新たな生徒会本部役員が決定しました。
 2020年,千葉明徳中学校をサポートしていただいた全ての方々に感謝いたします。ありがとうございました。皆様にとって素敵なクリスマス,そして2021年を迎えられることを願っております。
 
 以下,本日の校長講話です。
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 2020年,皆さん一人ひとりにとってどんな1年だったでしょうか。
思い出してみると,2020年は、東京オリンピック・パラリンピックイヤーの幕開けの1年としてスタートしました。しかし,にわかに1月下旬くらいから,新型コロナウイルスへの感染が一気に広がり,私たちの日常は一変してしまいました。
 そうした中,この2学期では多くの学校が文化祭・体育祭などの行事も中止にしました。しかし,本校では,生徒と先生方で様々な感染防止対策を行いながら,文化祭そして体育祭に替わる球技大会に取り組みました。まさに,これは学校全体のチームワークの成果だと思っています。
 
 しかし,今,世界や日本全体の2020年を振り返ってみると,コロナ禍の暗いニュースばかりが浮かんできてしまうのが現実です。その中で,今年の話題の中で最も希望の持てたお話しをしておきたいと思います。
 それは,日本が世界に誇れるはやぶさ2の躍進です。12月6日から7日の早朝にかけて,私はテレビに釘付けになっていました。52億キロの壮大な旅から,はやぶさ2が小惑星りゅうぐうの物質が入っているカプセルを地球に届けてくれました。このはやぶさ2の話しについては,私はこれまでの始業式・終業式の2・3年生の皆さんには何度もお話してきました。
 少しおさらいをしておくと,今回,はやぶさ2が向かったりゅうぐうという小惑星は,まず地球と同じ太陽系の中にあります。地球から約3億キロのところに存在しています。地球の直径が12,000キロなのに対して,りゅうぐうの直径はなんと870メートルという本当に小さな小惑星です。今回のはやぶさ2が挑んだミッションは,たとえると南米のブラジルに立てた針の穴に日本から糸を出して,その針の穴に糸を通すくらいの難しいミッションでした。りゅうぐうに向かって,はやぶさ2は,2014年12月に打ち上げられました。そして,約3年半をかけて小惑星りゅうぐうの軌道に到達しました。そして,昨年,様々なミッションに挑戦しました。中でも,昨年10月に探査機がタッチダウンに成功し,カプセルへの岩石採取に成功したというニュースは日本はもとより,世界中が湧き立ちました。そして,昨年11月,りゅうぐうでのミッションを終えたはやぶさ2は,地球への帰還に向けて旅立ちました。往復で52億キロの旅,行きが45億キロ,帰りが7億キロでした。何故そんなことになるのだろうか,このことについては,昨年度2学期の終業式で話しをしました。
 答えは,太陽の周りを回る地球とりゅうぐうの軌道の大きさの違いが関係していました。実は,りゅうぐうは地球よりも外側の軌道を回っています。はやぶさ2は,徐々に大きな軌道を描きながら,りゅうぐうに近づくていくために何度も何度も太陽の周りを回らなければなりませんでした。そこで,行きは45億キロ・3年半の飛行でりゅうぐうにやっとたどり着きました。しかし,帰りは,大きな軌道から小さな軌道へは,一気に帰ってくることが出来たので,なんと飛行距離は,7億キロ・1年間だったということです。12月6日夜から7日にかけて,はやぶさ2はかなりのスピードで,地球の軌道に接近してきました。そして,その一瞬のタイミングでカプセルだけを切り離しました。パブリックビューイングでこの様子を中継していたイベントでは,カプセルが大気圏に突入し,閃光を放った瞬間の映像に多くの皆さんが涙していました。はやぶさ2ありがとう,はやぶさ2ご苦労様,そんな感想が聞かれていました。そして,はやぶさ2本体は,地球には帰還せずに,また,11年後のミッションに向けて宇宙に旅立っていきました。
 2014年の打ち上げから,実に丸6年,はやぶさ2は,大きなミッションを成功させました。6年前,高校3年生の皆さんは,小学校6年生でした。中学校1年生の皆さんは、幼稚園・保育園の年長さんでした。6年間という時間の中で成功させた壮大なミッションに,改めてその凄さとロマンを感じました。
 そして,つい先日,小惑星りゅうぐうから採取したカプセルが開けられました。目標のなんと50倍の資料が入っていました。
 さて,この物質の成分がこのミッションの最大の鍵を握っています。この点も昨年少し話しましたが,地球における46億年前の生命誕生のメカニズムに迫れるのかもしれないのです。
 りゅうぐうという小惑星は,地球とほぼ同じ頃に誕生したと考えられています。私たちの,地球は,46億年の間に,マントル対流からの火山や大気の存在などでかなり変化してしまいました。しかし,りゅうぐうには,火山もなければ大気も存在せず,ほとんど変化していないと考えられています。つまり,理論的には誕生の頃の地球の様子を留めていると考えられています。地球での生命の誕生は,水と有機物が関係した言われています。この採取した物質の中に,水と有機物の存在が確認出来たら,46億年前の地球での生命誕生の起源に迫れるかもしれないという壮大なロマンが込められています。その物質の分析もいよいよ来年早々から始まると言われいます。
是非,皆さんもこれからも,はやぶさ2の偉大な成果に注目していって欲しいと思っております。
 
 さて,2020年も残すところ数日となりました。コロナ禍は,全く収束の方向は見えてきません。そんな中で,先日,こんなニュースが紹介されていました。今,アメリカでも一日の感染者が20万人に上る日が続いています。当然のことながら,医療体制は逼迫し,そんな中で頑張る医療関係者の様子が連日紹介されています。今のコロナ禍が起こる前までのアメリカの小学生の将来なりたい職業は,プログラマーやゲームクリエーターということで日本の小学生と似ていました。ところが,ここにきて小学生のなりたい職業に,医者や看護師,医療関係者が一位になったということでした。小学生とえども,社会の動きをしっかり見つめていることに少し嬉しくなってしまいました。コロナ禍の不安な日々は,もう少し続いていきます。しかし,出口は必ずあります。このコロナ禍が収束して,前向きな生活が一日も早く実現することを信じ,皆さんと共に頑張っていきましょう。
 それでは,来るべき2021年,皆さんにとっても,千葉明徳にとっても最高の年になることを願い,私からの話とします。皆さん,良いお年をお迎え下さい。              

千葉明徳中学校・高等学校             
校長  園 部 茂