短⼤・⾼校・中学・幼稚園・保育園を運営する、千葉明徳学園

  1. 受験生の方
  2. 在校生・保護者の方
  3. 卒業生の方

課題研究論文

課題を発見し、解決方法を考える。「まとめて・書いて・発表する」の集大成。

中学3年次には、全員が学術的専門性に基づいた論文作成に取り組みます。それまでに経験・学習した様々な事柄の中から自らの興味・関心のあるテーマを設定し、それに関する課題を見つけ、1年間かけて研究します。

グループ学習

ゼミ方式の授業では調査した情報を共有していくための発表を繰り返し行います。

個別学習

論文を仕上げるだけではなく、プレゼンテーション形式で論文内容を発表します。

個人で取り組む「思考する学び」

2年次の明実祭でプレゼンテーションを終えた後すぐに、課題研究論文の準備に入ります。「土と生命の学習」はグループでの協働ですが、「課題研究論文」はあくまでも個人の取り組み。論文を書き始める前に、論文の構成を学び、キーワードマッピングやマンダラートの取り組みを通して研究課題を決定します。課題発見の根幹に置くのは「社会とのつながり」。その研究が社会に役立つかどうかをもとに広く、深い思考を積み重ねていきます。

ゼミ活動で行う質疑応答

論文作成の拠点となるのは7〜8名ずつのゼミ活動。研究そのものと論文を書き上げる作業自体は個人の取り組みですが、ゼミの中で研究の成果を発表し合い、質疑応答を繰り返すことで、その内容をレベルアップさせていくことができます。それぞれに研究しているテーマが異なるため、時にはゼミのメンバーから全く予想しなかった視点を得られることも。このゼミ活動を繰り返す中で研究の方向性が変わることは珍しくありません。こうした「共有」こそが、「思考する学び」の醍醐味と言えます。

担当とのやり取りで積み上がる仕組み

ゼミ担当の先生とは、1年間の研究の中で原稿のやり取りを何度も繰り返します。この作業はほぼペーパーレス。ゼミの「共有」の中で意見をもらったり、個人的にアドバイスをもらったりしたものは、iPad上ですぐに反映させ、データを提出し、また添削をしてもらう、という流れです。少人数のゼミだからこそ、担当の先生との密なやりとりができ、常に客観的に内容が精査されることで、内容が深く、読みやすい論文を仕上げることができます。

論文集と論文発表会

論文は3年次学年末にまとめられ、「課題研究論文集」として1冊の本になります。学年全員の論文が集められた冊子を手に取ると同時に、それぞれの取り組みの重みを感じられます。また「課題研究論文発表会」を行い、それぞれの研究内容について、全員が10分間のプレゼンテーションを行います。そこでも観衆となる1・2年生や保護者、先生から質問を受けるため、しっかりと答えられるように準備をして臨みます。

目に見えない力を可視化する“ルーブリック評価”

ルーブリック評価を示すことで、何が出来ているとその評価なのかを明確にしています。この評価を用いることで、目的意識を持ち、自ら学ぶ生徒を育てています。

※ ルーブリック評価表(参考例)

ルーブリック評価表

 

在校生メッセージ

調査して思考する楽しさを実感。さらに研究を深めるつもりです。
高校1年生 H.Yさん
テレビで見た「外来種の駆除」に疑問を感じて、課題研究論文では「外来種は生態系にどのように関わっていけばいいか」をテーマに取り組みました。実際に池の調査をしたり、様々な資料を集めて読み解いたりしながら考える作業はとても楽しく、8000字の論文も先生がサポートしてくださったので、思った以上に書きやすかったです。スライド発表では表現法も学びました。今後は、外来種と在来種の雑種についてさらに研究を深めたいと思います。

卒業生メッセージ

積極的に挑戦する姿勢がつき、今につながる力を培いました。
2017年卒業 K.Tさん 千葉大学大学院 融合理工学府 1年生
課題研究論文では「自由」をテーマに、哲学者の文献を調べて、生徒や先生方からアンケートを取り、「環境によって自由の観念はどう変わるか?」「哲学者の思考は現代人にどうつながっているか?」を考察しました。研究の楽しさを実感し、友だちの発表にも刺激を受けて、興味の幅が広がったと思います。この経験が、高校で探究活動の全国大会「クエストカップ」に挑戦するきっかけになり、今も役立つ文章力や構成力を培う源にもなりました。