「思考」を深める「探究」
学校生活の様々な場面で、すべての学びの原点となる指導を展開します。
2022年度から高等学校の「総合的な学習の時間」は「総合的な探究の時間」に変更されます。千葉明徳では「探究」をさらに広い意味でとらえ、すべての学びの原点となる「思考する学び」と結び付けて、学校生活の様々な場面で指導を展開したいと考えています。

国語科 稲見 真央先生現代文・古文・漢文で幅広く多彩に取り組む
国語科では、「思考」として「課題点を見つける」「問題を主体的に探す」作業に取り組みます。たとえば説明的文章では、作者の主張を読み取った後、あえてその主張に批判的な立場になることで論点を見直します。肯定派と否定派に分かれてディベートも行います。文学的文章では、各自で作品の疑問点を挙げ、同じ疑問を持った生徒のグループに授業させます。こうした活動をふまえ、「学び」として、肯定・否定以外の「第3の案」を創造していきます。また古文・漢文では今の世に息づく言葉や価値観を自分で発見したり、古語で日記を書いてみたりすることで、「現代とリンクする探究」学習を行っていきます。

数学科 本多 紀宏先生「なぜ?」「どうして?」を意識して学びを深める
地歴公民科 遠藤 玲香先生様々なきっかけを用意して、問題意識を喚起する
「思考」から「探究」につながる学びとして、地歴公民科の取り組みには「自分の探究したい課題を見つける」「資料を読み取る」「自分なりの考えを持つ」の3つの過程があります。そのうち最も難しいのが「課題を見つける」ことです。そこで、問題を感じ取るセンサーが鋭くなるようなきっかけをたくさん用意したいと考えています。ニュース動画や新聞記事、統計資料を提示するなど、様々な方法で問題意識を喚起しています。今後は、実際に社会問題に関わっている方を招き、話してもらう機会を設けたいです。こうした指導を通じて、将来社会問題の解決に貢献できるような「思考し続ける人間」を育てたいと思っています。

理科 奥村 和男先生自分で不思議を発見し、自分で問いをつくる
理科では、「学校の森で好きな生き物を見つけて、疑問を持つ」など、しばしば「自分で不思議を発見し、自分で問いをつくる」授業を行います。ただ、多くの問いをつくるには、抽象から具体へと視点を掘り下げていくことが必要で、意外と難しいことに気づきます。そこで友だちと「思考」をシェアすることで、「探究」が深まります。また、ときには授業前に、黒板に好きなだけ質問を書くように指示することもあります。理科以外の質問が出ることもありますが、そこから興味が広がるきっかけになればいいと考えています。授業でたくさんの「不思議」の種を蒔き、生徒の探究心を後押ししたいと思います。

外国語科 Micheal Galvin先生4技能を身に付けながら、思考し探究する
外国語科における「思考」から「探究」への学びは、他教科とは違い、「読む」「聞く」「書く」「話す」の4技能を身に付けながら、展開する必要があります。特にネイティブ教員の授業では、「話す」を重視し、生徒が緊張しないでどんどん話すことができる雰囲気づくりを心がけています。その上で、SleepやHealth、SNSなど身近なテーマを扱った5分ほどの映像を見て、グループごとにディスカッションに取り組み、クラスのみんなに結論を報告する授業を行います。また、iPadを活用し、大学で求められるアカデミック・ライティングに取り組むなど、よりハイレベルな「思考する学び」にも挑戦しています。
