学園ニュース
学園ニュース 2023年7月号(275号)
【幼稚園】
■◆■千葉明徳短期大学附属幼稚園 保育教諭 和田 教枝■◆■
新型コロナウイルス感染症対策により3年前から様々な園行事の変更を行ってきました。
お泊り保育もそのひとつで、園には泊まらず夕暮れのひとときを楽しめる内容を考え「お楽しみ会」として行ってきました。
今年度は新型コロナ感染症が5類に移行したことから、園に泊まることを含めた「お楽しみ会」を実施いたしました。4月から職員で話し合いを重ね、保護者説明会も行い、子どもたちが楽しく過ごすことや、熱中症対策などに配慮しながら計画をたてていきました。
4月からの子どもたちの遊びの様子を見てみると、各クラスでオリジナルの遊びが広がり、「マクドナルド」「出前館」「絵本の世界」の遊びが広がっていたので、何か楽しいお店のようなものができるのではと思いました。
つき組では「水族館」を作り、チンアナゴが飛び出したり、アシカショーを開催したりしていました。ひかり組では「ゲームセンターとマクドナルド」があり、遊びながら食べるところができていました。ほし組では「真っ暗闇の中を進む巨大迷路」を作りました。 子どもたちが日常の中で経験しているものを、みんなで共有しクラスで作り合うことで仲間意識がとても深まったように思います。
夕食は子どもたちの育てた野菜をふんだんに使い、ポトフ、胡瓜の塩もみ、チキンナゲット、自分で作った塩おにぎりを食べました。ここは大人の出番、職員と学生ボランティアで作りました。
夕暮れから夜になり学年でダンスや歌を楽しみ、夜の3つのお楽しみ『理事長先生の星の観察』『園長先生のギターと学生の歌』『忍先生の火について、マッチを使って』を体験しました。夜空の中でギターの音色が響くなど、素敵な時間となりました。
今年度は園に泊まることに不安のある子どもや感染症の心配のあるご家庭への配慮として、泊まる・泊まらないを親子で話し合い選べるようにしました。泊まらなかった子は翌朝、元気に登園して泊まっている子と合流し、朝の園庭探検を楽しみました。その後ゆっくりと朝食を取り、仕度をして帰ることができました。
全ての活動が終了し、保護者の方々に迎えられている子どもたちの姿は、達成感と安堵感のなか自信にあふれていました。さまざまな成長と共に子どもたちの心に残る行事になったと思います。
私たち職員も、達成感を味わい、今後の保育の活力となる2日間となりました。
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【高校】
■◆■千葉明徳高等学校 教諭 新倉 大輝■◆■
先月6日から8日にかけて、千葉県私立中学高等学校協会主催の「初任者研修会」に参加した。
参加が決まった際、そして参加するまでの期間、ゆとりなど微塵もなく、「本当に参加できるのか?」そう思うことが幾度もあった。というのも、私事ながら今年初担任。ほとんどが初めましての生徒たち。初めて担当する教科。そして、そのクラス。初めて知る業務。初めてづくしの3年目。絵に描いたようなドタバタ劇。かなり下を向いていた気がする。しかし、どこかで気持ちが上を向いた。「参加するからには、ただでは帰らない。」そんな気概が生まれた。
初任者研修会のメイン。最終日に行われるグループ対抗「新設の私立学校づくり」のプレゼンテーションに向け、指定されたメンバーにて討議を始めた。円滑に走り出した。意見が出、その意見に対する考えも出る。順調に話は進み、こうして私たちの学校は作られていくのだと思った。しかし、現実は甘くなかった。突如として起こる、激しい意見のぶつかり合い。教員の一人ひとりが、確固たる意思を持っている。当然と言えば、当然。だが、私なりの持論がある。喧嘩(のようなもの。表現が適切かどうか不安だが)は、「仲睦まじく、気心知れた者同士で発生するもの」だということ。お互い、初めましての教員が多数の中で起こった今回の衝突。それだけ皆、本気なのだ、と身が引き締まった。
そして迎えた、本番当日。残念ながら、順位として芳しいものはいただけなかったが、全て含めて「良かった」と思う。私は、グループでの討議はもちろんのこと、この研修会を通じ、人と人は共生しなければ日々を過ごしていけないことを改めて学んだ。なお日々の中には、学校生活も含まれる。共生すべき対象は、生徒同士、生徒と教員、教員同士。そして何より、一つ、二つの衝突で全てを台無しにするのは、あまりにも勿体ない。それほどに、今回出会えた同グループの先生方の存在は大きく、頼もしかった。研修会で学んだことを胸に、今後の学校生活に還元していきたい。 最後に、ここまで拙文にお付き合いいただきまして、ありがとうございました。また、初任者研修会の参加にあたり、ご支援・ご協力いただいた全ての皆様方にこの場をお借りして御礼申し上げ、結びとさせていただきます。誠にありがとうございました。
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【やちまた】
■◆■明徳やちまたこども園 保育教諭(年長児担任) 齋藤 夏季■◆■
6月23日(金)・24日(土)で年長児お泊まり会を行いました。
年長児そら組では、一カ月前から子ども達と一緒に「お泊り保育でやりたいこと」について話し合いを繰り返し行ってきました。私自身、年長の担任経験がなく、「子ども達と話し合って決めていく」ことに難しさを感じていました。大人でまとめてしまうのではなく、子ども達の主体性を大切にしながらどのように進めたら良いのか?意見が割れたときはどうしたら良いのか?など考え、悩みつつも話し合いを進めてきました。夕飯は何が良いか?お楽しみの時間は何をするのか?買い物はどうするのか?など一つひとつについて話し合うことは大変でしたが、私自身が何もわからないからこそ子ども達と一緒に悩み、考えて決められたことがとてもいい経験になりました。
話し合いの他にもお泊まり会のお風呂準備としてドラム缶を洗ったり、しおりをみんなで確認したりと当日に向けて楽しむ子ども達の姿が見られました。
当日は自分たちで決めたことが一つひとつ実現していくことへの嬉しさを感じている子が多く、買い物や調理活動やテント張り、お楽しみの「映画鑑賞」など子ども達はとてもいい笑顔で「楽しいね!」と保育者や友達と声を掛け合う姿が見られました。
翌日の朝、お迎えに来た保護者と会い、とてもいい笑顔で降園する子や「まだ帰りたくない!」「もう一回お泊まり会したい!」と涙を見せる子の姿も見られました。その子ども達の姿を見て、子ども達にとってもお泊まり会までの話し合いや準備、当日の活動が良い経験になったのだなと実感しました。
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【短大】
■◆■千葉明徳短期大学 特任教授 泉澤 文子■◆■
公開講座「めいトーク」は、毎年保育者のための講演会やワークショップを企画してきました。
2020年度、2021年度は、新型コロナウイルスの影響で規模を縮小し、卒業生のみの参加としていましたが、2022年度から本来の形に戻って実施できるようになりました。
今年度のテーマは、「人とかかわる力を育てる~わらべうた遊び・手遊びを通して~」と題して7月2日(日)に実施しました。
幼児期は人生において人とのかかわりあいを学ぶ重要な時期だと言われています。人とのかかわりあいの中で、人としての基本や社会性を身に付けていきます。昔は大勢の家族がいて、誰にでも普通に挨拶をし、誰の子どもでも悪いことをすれば大人が注意するということが当たり前でした。しかし、現代は核家族化が進み、各家族が個になってしまい、他人の子・人のことに関心はあるけれど知らないふりをするといった人間関係の希薄化が進んでいます。幼児期に友達と一緒に触れ合ったり気持ちを合わせたりすることの楽しさやおもしろさを感じることは人間関係を築いていくのに大切なことです。わらべ歌や手遊びは、遊びを通して人とかかわる面白さや楽しさが感じられると言われています。今回の講座では、幼稚園での事例や映像を見て話し合いをしたり、実際にわらべうた遊びや手遊びを行ったりしました。参加者の方々からは「事例の映像もあり、時期を追っての育ちが見えて分かりやすかったです。育ちに合わせた担任の先生の動きやわらべうたの始め方、子どもたちの動きも全然違っていて驚きました。実践を通して多くのわらべうたを教えていただき、明日からの保育に活かしていきたいです」「わらべうたや手遊びが人とのかかわる力を育てるということになかなか結び付きませんでしたが、事例を見て、自然に子どもたちに浸透して遊びが成り立ったり、人とのかかわりや結びつきが深まったりしていくことを改めて感じました」「わらべうたを保育に取り入れることで、同調性や応答性が育つ効果があることが分かりました」「参加者の方と意見交換することができ、他園の様子も聞けて良かったです。心地よいリズムを通して生活の中に浸透していく様子を映像で見て、改めてわらべうたを保育に取り入れる意義がわかりました」等という声が多く寄せられました。
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【中学校】
■◆■千葉明徳中学校 講師(3年Ⅰ組副担任)宮平 千晶■◆■
梅雨入りし、青空が恋しくなってきた6月15日〜17日の3日間、中学3学年は林間学校で栃木県と群馬県に行ってきました。
1日目はいつもより早い朝7時に学校に集合しました。バスに揺られること6時間、最初の目的地である栃木県にある足尾銅山に到着しました。クラスごとに分かれて、トロッコ乗車・展示物の観察をし、足尾の歴史と環境についての講義を受けました。実際に鉱石採掘が行われていた坑内に足を踏み入れることで、生徒たちは400年前の歴史を肌で感じ取っていました。足尾銅山を後にした我々は次に植樹体験を行いました。足尾の鉱業による環境被害により失った木々を取り戻すための緑化事業について学んだ後、ひとり1本苗木を植え付けました。雨の中の作業でしたが、みんな一生懸命に穴を掘り、教わった通りに苗木の植え付けを行っていました。再度バスに乗り込み、向かった先は3日間お世話になる宿。移動中のバスでは半数の生徒が疲れ切っておやすみムードでした。宿に到着し夕食のタイミングに、これからお世話になるホテルの方々へ林間学校の実行委員長から挨拶を行いました。
2日目の朝は大広間でラジオ体操をしました。これから挑むハイキングに向けて体を目覚めさせました。ホテル前でお世話になるガイドさんたちと顔合わせをし、鳩待峠に向かいました。大健脚コース・健脚コース・標準コース・お試しコースの4コース8班に分かれて各ガイドさんの後ろについて尾瀬の散策を行いました。天候は雨時々晴れと、山の天気に悩まされながらも皆懸命に歩いていました。ミズバショウやナガバノモウセンゴケ、ニッコウキスゲなど千葉県では見かけない植物に出会い、また広大な湿原と周りの山々などとても幻想的な世界に生徒たちは目を輝かせていました。Uターンし、石の階段に悩まされながら鳩待峠に戻ってきた生徒たちは、ご褒美のソフトクリームを寒さで震えながら一心不乱に食べていました。
3日目はいよいよ千葉県に帰る日です。ホテルの前に集合した後、実行委員長からホテルの方々へ感謝の言葉が伝えられました。3学年一同、お世話になったホテルとスタッフさんへの感謝を伝え、バスに乗り込みました。最終日の目的地は、実行委員が主体となって決めた「不二洞」と「上野スカイブリッジ」です。3日目の天候は前日までと打って変わり、雲ひとつない晴天でとても暑い日でした。不二洞は関東最大級の鍾乳洞で、中はとてもひんやりとしていましたが、上り坂や急な階段に生徒たちは衝撃を受けていました。上のスカイブリッジでは、見上げれば青い空、下を見ると美しい緑と渓谷が広がり、まるで空中散歩をしているかのような非日常を体験することができました。
初めての宿泊学習で楽しみと不安が混じり合った複雑な感情を抱いている生徒もいましたが、「3日間があっという間だった」というほど楽しんでいました。また各々が自然の壮大さや力強さを体感し、反対に儚く脆いことを学ぶことができました。
11月には修学旅行があります。次は歴史と文化を学ぶ4日間になります。
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【本八幡】
■◆■明徳本八幡駅保育園 保育士 堀内 美里■◆■
新年度が始まり、早くも4か月。1,2歳児一緒に過ごしていく中で、2歳児のお兄さん、お姉さんの気持ちの成長が芽生えてきています!
自分でブロックを組み立てられるようになったり、身の回りの事も出来るようになったり、少しずつ“自分で出来た!”が自信につながっています。そんな子どもたちに、『これ、お手伝いして欲しいな』と片付けや物を運ぶのをお願いすると、「いいよ!やってあげる!」と自信満々!1歳児がブロックを組み立てられず困っているときに、2歳児の子どもたちにお願いすると、「いいよ!」とすぐに組み立て、「ありがとう」と伝えるとニッコリ笑顔😊
そんなやりとりを日々続けていくと、子どもたちの方から「手伝ってあげようか?」「やってあげようか?」と目をキラキラさせて言う姿が増えるようになりました。
子どもの“できた!”、“うれしい♪”の経験を沢山積み重ねて、大人も子どもたちの出来る姿、自信を信じることが大切だなと感じる子どもたちの成長でした。
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【浜野】
■◆■明徳浜野駅保育園 保育士 今井 綾子■◆■
新型コロナウイルス感染症が流行してからは、地域の老人会の方々を招いて玉すだれや千葉おどりを見せて頂く交流の場として七夕会を実施することが難しく、残念ながら今年も昨年に引き続き、中止することになりました。
しかし1年に一度の七夕の日!当日は各部屋で七夕に触れる、感じる機会を大切にしました。
学園の施設課職員が持って来てくれた笹を早速、保育園の玄関に設置しました。子どもたちは、目を真ん丸にして「おっきぃ~!!」と驚き、「たくさん飾りを作らなきゃ!」と言って張り切っていました。そして各家庭に短冊を配布して願い事を書いて、それを笹に結び付けました。登降園時に、お母さんやお父さんと一緒に願い事を書いた短冊を「ここに結んで!」、「あれ○○が書いたんだよ」と楽しく可愛いやりとりが見られました。
七夕当日にあわせて、以上児クラスは折り紙を使って笹飾りを作りました。貝がらや輪つなぎなどの飾りの由来を知り、子どもたち同士で教え合ったり、思いを込めて作ったりする姿が見られました。
1・2歳児クラスも、折り紙を糊で貼り付けて長い輪つなぎや流れ星を作りました。糊が手につくのを苦手に感じる子、折り紙の色にこだわりを持ってつなげる子、机に置ききれないほど長くつなげる子・・・と思い思いに制作を楽しんでいました。
0歳児クラスでは、保育者が歌う『たなばた』や『きらきらぼし』に合わせて身体を揺らしたり、玩具を打ち鳴らしてリズムにのったりしていました。
少しずつみんなで一緒に集まって、楽しむ機会が持てるようになってきました。しかし、まだまだ工夫しながら行事を進めるようなことも多く、七夕会は、未満児クラス、以上児クラスの二部制にしてパネルシアターや歌をうたうなど、今年ならではの七夕を子どもたちと一緒に作りあげることができて良かったと感じています。引き続き『子どもを真ん中に』という思いを大切に職員間で話し合い、知恵を出し合いながらより良い保育が行えるようにしていきたいと思います。
今年も一人ずつ飾りつけをした笹を一枝ずつ持ち帰る子どもたち。みんなの願いが空に届きますように・・・。
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【法人事務局】
■◆■法人事務局 広報室■◆■
6月28日(水)に学校法人千葉明徳学園理事会が開催されました。以下のとおり報告します。
1.理事会
理事7名出席、監事1名参加のもと、10時00分から本館1階会議室にて行われ、いずれの議案も承認されました。
■議事内容
第1議案 2023年度理事長賞について
第2議案 令和4年度定期監事監査結果報告、令和5年度監事監査計画について
第3議案 千葉明徳中学校・高等学校 特待生規則廃止の検討について
第4議案 学校法人千葉明徳学園 資産運用規程の一部改定について
第5議案 千葉明徳短期大学 一人暮らし応援制度規程の一部改定について
第6議案 その他
■報告事項
1.学生・生徒・園児の募集状況について
2.令和5年度施設改修工事について
3.常任理事会報告について
4.その他
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■◆■千葉明徳短期大学附属幼稚園 保育教諭 和田 教枝■◆■
新型コロナウイルス感染症対策により3年前から様々な園行事の変更を行ってきました。
お泊り保育もそのひとつで、園には泊まらず夕暮れのひとときを楽しめる内容を考え「お楽しみ会」として行ってきました。
今年度は新型コロナ感染症が5類に移行したことから、園に泊まることを含めた「お楽しみ会」を実施いたしました。4月から職員で話し合いを重ね、保護者説明会も行い、子どもたちが楽しく過ごすことや、熱中症対策などに配慮しながら計画をたてていきました。
4月からの子どもたちの遊びの様子を見てみると、各クラスでオリジナルの遊びが広がり、「マクドナルド」「出前館」「絵本の世界」の遊びが広がっていたので、何か楽しいお店のようなものができるのではと思いました。
つき組では「水族館」を作り、チンアナゴが飛び出したり、アシカショーを開催したりしていました。ひかり組では「ゲームセンターとマクドナルド」があり、遊びながら食べるところができていました。ほし組では「真っ暗闇の中を進む巨大迷路」を作りました。 子どもたちが日常の中で経験しているものを、みんなで共有しクラスで作り合うことで仲間意識がとても深まったように思います。
夕食は子どもたちの育てた野菜をふんだんに使い、ポトフ、胡瓜の塩もみ、チキンナゲット、自分で作った塩おにぎりを食べました。ここは大人の出番、職員と学生ボランティアで作りました。
夕暮れから夜になり学年でダンスや歌を楽しみ、夜の3つのお楽しみ『理事長先生の星の観察』『園長先生のギターと学生の歌』『忍先生の火について、マッチを使って』を体験しました。夜空の中でギターの音色が響くなど、素敵な時間となりました。
今年度は園に泊まることに不安のある子どもや感染症の心配のあるご家庭への配慮として、泊まる・泊まらないを親子で話し合い選べるようにしました。泊まらなかった子は翌朝、元気に登園して泊まっている子と合流し、朝の園庭探検を楽しみました。その後ゆっくりと朝食を取り、仕度をして帰ることができました。
全ての活動が終了し、保護者の方々に迎えられている子どもたちの姿は、達成感と安堵感のなか自信にあふれていました。さまざまな成長と共に子どもたちの心に残る行事になったと思います。
私たち職員も、達成感を味わい、今後の保育の活力となる2日間となりました。
【高校】
■◆■千葉明徳高等学校 教諭 新倉 大輝■◆■
先月6日から8日にかけて、千葉県私立中学高等学校協会主催の「初任者研修会」に参加した。
参加が決まった際、そして参加するまでの期間、ゆとりなど微塵もなく、「本当に参加できるのか?」そう思うことが幾度もあった。というのも、私事ながら今年初担任。ほとんどが初めましての生徒たち。初めて担当する教科。そして、そのクラス。初めて知る業務。初めてづくしの3年目。絵に描いたようなドタバタ劇。かなり下を向いていた気がする。しかし、どこかで気持ちが上を向いた。「参加するからには、ただでは帰らない。」そんな気概が生まれた。
初任者研修会のメイン。最終日に行われるグループ対抗「新設の私立学校づくり」のプレゼンテーションに向け、指定されたメンバーにて討議を始めた。円滑に走り出した。意見が出、その意見に対する考えも出る。順調に話は進み、こうして私たちの学校は作られていくのだと思った。しかし、現実は甘くなかった。突如として起こる、激しい意見のぶつかり合い。教員の一人ひとりが、確固たる意思を持っている。当然と言えば、当然。だが、私なりの持論がある。喧嘩(のようなもの。表現が適切かどうか不安だが)は、「仲睦まじく、気心知れた者同士で発生するもの」だということ。お互い、初めましての教員が多数の中で起こった今回の衝突。それだけ皆、本気なのだ、と身が引き締まった。
そして迎えた、本番当日。残念ながら、順位として芳しいものはいただけなかったが、全て含めて「良かった」と思う。私は、グループでの討議はもちろんのこと、この研修会を通じ、人と人は共生しなければ日々を過ごしていけないことを改めて学んだ。なお日々の中には、学校生活も含まれる。共生すべき対象は、生徒同士、生徒と教員、教員同士。そして何より、一つ、二つの衝突で全てを台無しにするのは、あまりにも勿体ない。それほどに、今回出会えた同グループの先生方の存在は大きく、頼もしかった。研修会で学んだことを胸に、今後の学校生活に還元していきたい。 最後に、ここまで拙文にお付き合いいただきまして、ありがとうございました。また、初任者研修会の参加にあたり、ご支援・ご協力いただいた全ての皆様方にこの場をお借りして御礼申し上げ、結びとさせていただきます。誠にありがとうございました。
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【やちまた】
■◆■明徳やちまたこども園 保育教諭(年長児担任) 齋藤 夏季■◆■
6月23日(金)・24日(土)で年長児お泊まり会を行いました。
年長児そら組では、一カ月前から子ども達と一緒に「お泊り保育でやりたいこと」について話し合いを繰り返し行ってきました。私自身、年長の担任経験がなく、「子ども達と話し合って決めていく」ことに難しさを感じていました。大人でまとめてしまうのではなく、子ども達の主体性を大切にしながらどのように進めたら良いのか?意見が割れたときはどうしたら良いのか?など考え、悩みつつも話し合いを進めてきました。夕飯は何が良いか?お楽しみの時間は何をするのか?買い物はどうするのか?など一つひとつについて話し合うことは大変でしたが、私自身が何もわからないからこそ子ども達と一緒に悩み、考えて決められたことがとてもいい経験になりました。
話し合いの他にもお泊まり会のお風呂準備としてドラム缶を洗ったり、しおりをみんなで確認したりと当日に向けて楽しむ子ども達の姿が見られました。
当日は自分たちで決めたことが一つひとつ実現していくことへの嬉しさを感じている子が多く、買い物や調理活動やテント張り、お楽しみの「映画鑑賞」など子ども達はとてもいい笑顔で「楽しいね!」と保育者や友達と声を掛け合う姿が見られました。
翌日の朝、お迎えに来た保護者と会い、とてもいい笑顔で降園する子や「まだ帰りたくない!」「もう一回お泊まり会したい!」と涙を見せる子の姿も見られました。その子ども達の姿を見て、子ども達にとってもお泊まり会までの話し合いや準備、当日の活動が良い経験になったのだなと実感しました。
【短大】
■◆■千葉明徳短期大学 特任教授 泉澤 文子■◆■
公開講座「めいトーク」は、毎年保育者のための講演会やワークショップを企画してきました。
2020年度、2021年度は、新型コロナウイルスの影響で規模を縮小し、卒業生のみの参加としていましたが、2022年度から本来の形に戻って実施できるようになりました。
今年度のテーマは、「人とかかわる力を育てる~わらべうた遊び・手遊びを通して~」と題して7月2日(日)に実施しました。
幼児期は人生において人とのかかわりあいを学ぶ重要な時期だと言われています。人とのかかわりあいの中で、人としての基本や社会性を身に付けていきます。昔は大勢の家族がいて、誰にでも普通に挨拶をし、誰の子どもでも悪いことをすれば大人が注意するということが当たり前でした。しかし、現代は核家族化が進み、各家族が個になってしまい、他人の子・人のことに関心はあるけれど知らないふりをするといった人間関係の希薄化が進んでいます。幼児期に友達と一緒に触れ合ったり気持ちを合わせたりすることの楽しさやおもしろさを感じることは人間関係を築いていくのに大切なことです。わらべ歌や手遊びは、遊びを通して人とかかわる面白さや楽しさが感じられると言われています。今回の講座では、幼稚園での事例や映像を見て話し合いをしたり、実際にわらべうた遊びや手遊びを行ったりしました。参加者の方々からは「事例の映像もあり、時期を追っての育ちが見えて分かりやすかったです。育ちに合わせた担任の先生の動きやわらべうたの始め方、子どもたちの動きも全然違っていて驚きました。実践を通して多くのわらべうたを教えていただき、明日からの保育に活かしていきたいです」「わらべうたや手遊びが人とのかかわる力を育てるということになかなか結び付きませんでしたが、事例を見て、自然に子どもたちに浸透して遊びが成り立ったり、人とのかかわりや結びつきが深まったりしていくことを改めて感じました」「わらべうたを保育に取り入れることで、同調性や応答性が育つ効果があることが分かりました」「参加者の方と意見交換することができ、他園の様子も聞けて良かったです。心地よいリズムを通して生活の中に浸透していく様子を映像で見て、改めてわらべうたを保育に取り入れる意義がわかりました」等という声が多く寄せられました。
【中学校】
■◆■千葉明徳中学校 講師(3年Ⅰ組副担任)宮平 千晶■◆■
梅雨入りし、青空が恋しくなってきた6月15日〜17日の3日間、中学3学年は林間学校で栃木県と群馬県に行ってきました。
1日目はいつもより早い朝7時に学校に集合しました。バスに揺られること6時間、最初の目的地である栃木県にある足尾銅山に到着しました。クラスごとに分かれて、トロッコ乗車・展示物の観察をし、足尾の歴史と環境についての講義を受けました。実際に鉱石採掘が行われていた坑内に足を踏み入れることで、生徒たちは400年前の歴史を肌で感じ取っていました。足尾銅山を後にした我々は次に植樹体験を行いました。足尾の鉱業による環境被害により失った木々を取り戻すための緑化事業について学んだ後、ひとり1本苗木を植え付けました。雨の中の作業でしたが、みんな一生懸命に穴を掘り、教わった通りに苗木の植え付けを行っていました。再度バスに乗り込み、向かった先は3日間お世話になる宿。移動中のバスでは半数の生徒が疲れ切っておやすみムードでした。宿に到着し夕食のタイミングに、これからお世話になるホテルの方々へ林間学校の実行委員長から挨拶を行いました。
2日目の朝は大広間でラジオ体操をしました。これから挑むハイキングに向けて体を目覚めさせました。ホテル前でお世話になるガイドさんたちと顔合わせをし、鳩待峠に向かいました。大健脚コース・健脚コース・標準コース・お試しコースの4コース8班に分かれて各ガイドさんの後ろについて尾瀬の散策を行いました。天候は雨時々晴れと、山の天気に悩まされながらも皆懸命に歩いていました。ミズバショウやナガバノモウセンゴケ、ニッコウキスゲなど千葉県では見かけない植物に出会い、また広大な湿原と周りの山々などとても幻想的な世界に生徒たちは目を輝かせていました。Uターンし、石の階段に悩まされながら鳩待峠に戻ってきた生徒たちは、ご褒美のソフトクリームを寒さで震えながら一心不乱に食べていました。
3日目はいよいよ千葉県に帰る日です。ホテルの前に集合した後、実行委員長からホテルの方々へ感謝の言葉が伝えられました。3学年一同、お世話になったホテルとスタッフさんへの感謝を伝え、バスに乗り込みました。最終日の目的地は、実行委員が主体となって決めた「不二洞」と「上野スカイブリッジ」です。3日目の天候は前日までと打って変わり、雲ひとつない晴天でとても暑い日でした。不二洞は関東最大級の鍾乳洞で、中はとてもひんやりとしていましたが、上り坂や急な階段に生徒たちは衝撃を受けていました。上のスカイブリッジでは、見上げれば青い空、下を見ると美しい緑と渓谷が広がり、まるで空中散歩をしているかのような非日常を体験することができました。
初めての宿泊学習で楽しみと不安が混じり合った複雑な感情を抱いている生徒もいましたが、「3日間があっという間だった」というほど楽しんでいました。また各々が自然の壮大さや力強さを体感し、反対に儚く脆いことを学ぶことができました。
11月には修学旅行があります。次は歴史と文化を学ぶ4日間になります。
【本八幡】
■◆■明徳本八幡駅保育園 保育士 堀内 美里■◆■
新年度が始まり、早くも4か月。1,2歳児一緒に過ごしていく中で、2歳児のお兄さん、お姉さんの気持ちの成長が芽生えてきています!
自分でブロックを組み立てられるようになったり、身の回りの事も出来るようになったり、少しずつ“自分で出来た!”が自信につながっています。そんな子どもたちに、『これ、お手伝いして欲しいな』と片付けや物を運ぶのをお願いすると、「いいよ!やってあげる!」と自信満々!1歳児がブロックを組み立てられず困っているときに、2歳児の子どもたちにお願いすると、「いいよ!」とすぐに組み立て、「ありがとう」と伝えるとニッコリ笑顔😊
そんなやりとりを日々続けていくと、子どもたちの方から「手伝ってあげようか?」「やってあげようか?」と目をキラキラさせて言う姿が増えるようになりました。
子どもの“できた!”、“うれしい♪”の経験を沢山積み重ねて、大人も子どもたちの出来る姿、自信を信じることが大切だなと感じる子どもたちの成長でした。
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【浜野】
■◆■明徳浜野駅保育園 保育士 今井 綾子■◆■
新型コロナウイルス感染症が流行してからは、地域の老人会の方々を招いて玉すだれや千葉おどりを見せて頂く交流の場として七夕会を実施することが難しく、残念ながら今年も昨年に引き続き、中止することになりました。
しかし1年に一度の七夕の日!当日は各部屋で七夕に触れる、感じる機会を大切にしました。
学園の施設課職員が持って来てくれた笹を早速、保育園の玄関に設置しました。子どもたちは、目を真ん丸にして「おっきぃ~!!」と驚き、「たくさん飾りを作らなきゃ!」と言って張り切っていました。そして各家庭に短冊を配布して願い事を書いて、それを笹に結び付けました。登降園時に、お母さんやお父さんと一緒に願い事を書いた短冊を「ここに結んで!」、「あれ○○が書いたんだよ」と楽しく可愛いやりとりが見られました。
七夕当日にあわせて、以上児クラスは折り紙を使って笹飾りを作りました。貝がらや輪つなぎなどの飾りの由来を知り、子どもたち同士で教え合ったり、思いを込めて作ったりする姿が見られました。
1・2歳児クラスも、折り紙を糊で貼り付けて長い輪つなぎや流れ星を作りました。糊が手につくのを苦手に感じる子、折り紙の色にこだわりを持ってつなげる子、机に置ききれないほど長くつなげる子・・・と思い思いに制作を楽しんでいました。
0歳児クラスでは、保育者が歌う『たなばた』や『きらきらぼし』に合わせて身体を揺らしたり、玩具を打ち鳴らしてリズムにのったりしていました。
少しずつみんなで一緒に集まって、楽しむ機会が持てるようになってきました。しかし、まだまだ工夫しながら行事を進めるようなことも多く、七夕会は、未満児クラス、以上児クラスの二部制にしてパネルシアターや歌をうたうなど、今年ならではの七夕を子どもたちと一緒に作りあげることができて良かったと感じています。引き続き『子どもを真ん中に』という思いを大切に職員間で話し合い、知恵を出し合いながらより良い保育が行えるようにしていきたいと思います。
今年も一人ずつ飾りつけをした笹を一枝ずつ持ち帰る子どもたち。みんなの願いが空に届きますように・・・。
【法人事務局】
■◆■法人事務局 広報室■◆■
6月28日(水)に学校法人千葉明徳学園理事会が開催されました。以下のとおり報告します。
1.理事会
理事7名出席、監事1名参加のもと、10時00分から本館1階会議室にて行われ、いずれの議案も承認されました。
■議事内容
第1議案 2023年度理事長賞について
第2議案 令和4年度定期監事監査結果報告、令和5年度監事監査計画について
第3議案 千葉明徳中学校・高等学校 特待生規則廃止の検討について
第4議案 学校法人千葉明徳学園 資産運用規程の一部改定について
第5議案 千葉明徳短期大学 一人暮らし応援制度規程の一部改定について
第6議案 その他
■報告事項
1.学生・生徒・園児の募集状況について
2.令和5年度施設改修工事について
3.常任理事会報告について
4.その他
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