42:雨水・春が始まっているよ
今日(2/19)は、雪や氷が解けて水になる頃・二十四節気の「雨水(うすい)」、土が湿り気を含みだす時期・七十二候の「土脉潤起(つちのしょう うるおい おこる)」です。
霜柱や氷が解け再び凍らなくなると、土が湿り気を含みだすという意味ですね。
さらに再び霜柱や氷も張らなくなり地温が下がりきらなくなると、地温と地表の温度差により霞がたなびき始めます。
次の七十二候の「霞始靆(かすみ はじめて たなびく)」(2/24~)に季節はつながっていきます。
春にでる霧を霞と呼び、夜の霞(かすみ)は朧(おぼろ)と呼ぶそうです。
おぼろ月はこの時期の月の見え方を表した言葉になるんですね。
「霞」は気象用語にはなく、霧(きり)や靄(もや)が使われているそうです。
そう思うと「霞」は情景を細やかに伝える言葉の一つと言えますね。
さて、幼稚園の植物はどうなっているかというと、、、
梅が開花しました。
(2022/2/16撮影)
今年一番最初に咲いた花は、松の森にある「うぐいすかぐら」でした。
(2022/1/31撮影)
明徳幼稚園にある落葉樹の中で一番に開花(1/27確認)しました。
大きさ1センチほどの小さな花は、寒さが続く中でひっそりと春の訪れを知らせてくれているようでした。
これから7月まで、幼稚園にある140種近い樹種の開花シーズンが始まります。
「じんちょうげ」(2022/2/16撮影)
「もくれん」(2022/2/18撮影)
「さんしゅゆ」(2022/2/18撮影)
「はくもくれん」(2022/2/18撮影)
「むらさきしきぶ」「はりぎり」(2022/2/18撮影)
こちらは、葉っぱが出てくる冬芽。
花も葉も、暖かくなる春を待っているみたいだね☆
*今日のおまけ
どちらもクラスも日にちも違うけれど、この冬の2歳児。
この木は、「いぬしで」。
力強い太い根と園舎によりかかるように伸びた幹が、今日も子どもたちを誘っています。
”おおきいね”
”登りたい”、”登れるかも”
”お友だちが登っているから、自分もやってみたい”
”みててね”
”どこをもてばいいのかな”
”だめだった、もういっかいやってみよう”
”まだやりたい”、”もっとやりたい”
「順番だよ」
”つぎやりたい”、”私もやりたい”
”やった、登れた”、”私にもできた”
”次はこっちの木でもやってみよう”
こんな子どもたちの思いと声が聞こえてくるようですよね☆
木や自然が育む子どもの心と体。
そんなことが見え隠れすと一場面でした。
2017年に改訂された幼稚園・子ども園・保育園の教育要領・保育指針では、幼児期の終わりまでに育ってほしい姿(10の姿)が記載されました。
この姿は目標ではないので、卒園時点での目安のようなものなのですが、この2歳児の木登りの体験を通してみても、、、、
”おおきいね” →「キ 自然との関わり・生命尊重」
”登りたい”、”登れるかも” →「ア 健康な心と体」
”お友だちが登っているから、自分もやってみたい” →「イ 自立心」
”みててね” →「ケ 言葉による伝え合い」 →「イ 自立心」
”どこをもてばいいのかな”→「カ 思考力の芽生え」
”だめだった、もういっかいやってみよう” →「イ 自立心」
”まだやりたい”、”もっとやりたい” →「イ 自立心」
”つぎやりたい”、”私もやりたい”→「エ 道徳性・規範意識の芽生え」「ケ 言葉による伝え合い」
”やった、登れた”、”私にもできた” →「イ 自立心」
”次はこっちの木でもやってみよう” →「ア 健康な心と体」「イ 自立心」
様々なことが徐々に育まれていっているのが分かります。
「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿(10の姿)」については、「時代が、明徳幼稚園についてきた」もご覧ください。
さて、「05:菜虫化蝶」で二十四節気の「啓蟄」から始まった、二十四節気と七十二候から明徳幼稚園をお伝えする試みは今回で最終話となります。
42:までいきましたので、9日に1回のペースでお伝えできたでしょうか?
二十四節気が15日間隔なので予想通りの結果でしょうか。
3カ月分のデータがなくなってしまってはいますが、よければ、バックナンバーもご覧ください。
それでは。
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